「選挙編って何巻?」「結局パリストンは何がしたかったの?」
会長選挙・アルカ編(選挙編)は、単行本3冊ほどの短い編です。ところが、ハンター協会の選挙と、重体のゴンを救う話が同時に進むうえ、中心にいるパリストンが本心を見せない人物なので、読み終えても「で、何だったんだろう」が残りやすい編でもあります。
先に結論を書くと、選挙編は第30巻 No.319「抽選」から第32巻 No.339「静寂」までです。この記事では、その流れを巻・No.つきで整理し、パリストンの目的を作中で描かれたことと解釈に分けて考えます。
結論:第30巻 No.319 から 第32巻 No.339 まで
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 始まり | 第30巻 No.319「抽選」 |
| 終わり | 第32巻 No.339「静寂」 |
| 巻数 | 30〜32巻(3冊) |
| 話数 | No.319〜No.339(21話) |
| 直前の編 | キメラ=アント編(〜第30巻 No.318「遺言」) |
| 直後の編 | 暗黒大陸編(第32巻 No.340「特命」〜) |
| 2011年版アニメ | 第137話〜第148話 |
おすすめは No.318「遺言」から読むことです。No.318 はキメラ=アント編の最終話ですが、後半でネテロ会長が遺した映像が公開され、次の会長を選挙で決めることが告げられます。選挙編のスタートの合図はここにあります。
キメラ=アント編の範囲は「キメラ=アント編は何巻から何巻まで?」で整理しています。
選挙編は「選挙」と「ゴン救出」の2本立て
選挙編がわかりにくく感じる理由は、2つの話が交互に進むからです。
| 話の軸 | 主な人物 | 何をめざしているか |
|---|---|---|
| 会長選挙 | 十二支ん、パリストン、ジン、レオリオ | 亡くなったネテロの次の会長を決める |
| ゴン救出 | キルア、アルカ、ゾルディック家 | キメラ=アント編で重体になったゴンを治す |
2つの軸は、最後にゴンの回復で一つにつながります。ゴンが治るかどうかが、選挙の票の動きにも影響する。この構造を押さえておくと、話が行き来しても迷いません。
ゴンがなぜ重体になったのかは、キメラ=アント編の第29巻 No.305 にさかのぼります。 → すべてと引き換えにした少年の怒り(第29巻 No.305)
巻・No.つきの流れ
| 段階 | 巻 | 目印になる話 |
|---|---|---|
| 1. 選挙のルールが決まる | 30巻 | No.318「遺言」、No.319「抽選」、No.320「投票」 |
| 2. キルアがアルカを連れ出す | 31巻前半 | No.321「怪者」〜No.324「執事」 |
| 3. レオリオの一発 | 31巻 | No.325「参戦」 |
| 4. 追う者と逃げる者 | 31巻後半 | No.326「開戦」〜No.330「告白」 |
| 5. 選挙の決着 | 32巻 | No.331「X日」〜No.335「決定」 |
| 6. それぞれの結末 | 32巻 | No.336「解除」〜No.339「静寂」 |
※段階の区切りはヨミコミの整理です。
1. 選挙のルールが決まる(30巻 No.318〜320)
ネテロの映像を受けて、会長直属の十二支んが集まり、選挙のやり方を話し合います。No.319「抽選」では、副会長のパリストンが、自分が会長になるから選挙そのものをやめてはどうかと持ちかけ、ジン以外の全員から猛反発を受けます。話し合いはまとまらず、決め方はくじ引きに。選ばれたのは、ジンが前もって用意していた案でした(くじを引くビーンズに、ジンが自分の案を先に預けていたことが No.320 で明かされます)。
ハンター全員が投票者で、同時に全員が候補者。投票率が95%に届かなければ、やり直し。このうち「全ハンターが投票する」「投票率95%未満ならやり直し」は、No.318 の映像でネテロが示した条件で、ジンの案もそれをそのまま組み込んでいます。この条件のもと、No.320「投票」から選挙が始まり、何度も投票が繰り返される長期戦になります。
2. キルアがアルカを連れ出す(31巻前半)
同じころキルアは、ゴンを救うために実家のゾルディック家へ戻り、閉じ込められていたきょうだいのアルカに会わせてほしいと頼みます。31巻の前半(No.322「兄妹」ほか)では、アルカの中にいる「ナニカ」の力と、その力にともなう危険なルールが語られます。
家族の反対を押し切るかたちで、キルアはアルカを連れて家を出ます。No.324「執事」では、ゾルディック家の執事たちが二人の監視につきます。
3. レオリオの一発(31巻 No.325)
選挙の演説会の質疑で、レオリオはジンに、なぜ重体のゴンを見舞わないのかと問いただします。はぐらかすような答えに怒ったレオリオの拳は、念で離れた席のジンに届き、会場は沸きます。この一件で、レオリオは有力候補に押し上げられます。 → レオリオの一発が会場を動かした理由(第31巻 No.325)
4. 追う者と逃げる者(31巻後半)
アルカを消そうとするイルミは、ヒソカにも協力を求めて動き出します。キルアはアルカを守りながら、執事たちや兄の手をかいくぐってゴンのいる病院をめざします。ここで、ナニカに対してキルアだけが特別な立場にあることが見えてきます。
5. 選挙の決着(32巻 No.331〜335)
候補はパリストン、ミザイストム、チードル、レオリオの4人に絞られます。No.331「X日」では、ジンがチードルにパリストンの見立てを語り、協会がキメラ=アントの繭を大量に回収していたことも明かされます(くわしくは後の章で)。
一方の病院では、No.333「鳴動」でナニカの力がゴンに向けられます。回復したゴンが会場に姿を見せ、No.335「決定」でついにジンと対面します。ゴンの回復で、レオリオへの票の流れは止まったように描かれ、選挙に勝ったのはパリストン。ところがパリストンは、チードルを副会長に指名した直後に辞任し、会長の座はチードルに渡ります。
6. それぞれの結末(32巻 No.336〜339)
No.336「解除」では、イルミを退けたキルアが、ナニカとアルカに向き合い直します。 → キルアがナニカとアルカに謝った理由(第32巻 No.336)
そして No.338「樹上」、No.339「静寂」。世界樹を登りきったゴンは、頂上でジンと二人きりで話します。ジンは若い頃の王墓の調査の話をし、まだ自分が届いていない外の世界の話をします。第1巻から続いたゴンの父探しの旅が、ここで一区切りを迎えます。 → 王墓の真実より先に、ジンが手にしていたもの(第32巻 No.338) → 世界樹の上で、父が息子に手渡した旅の哲学(第32巻 No.339)
パリストンの目的は何だったのか
「パリストン 目的」で検索すると、さまざまな説が出てきます。ここでは、作中で描かれた行動、作中の人物(ジン)の見立て、ヨミコミの読み、まだわかっていないことの4つに分けて整理します。
作中で描かれた行動(事実)
| 巻・No. | パリストンの行動 |
|---|---|
| 30巻 No.319 | 自分が会長になるから選挙をやめてはどうかと持ちかけ、猛反発を受ける |
| 32巻 No.331 | ジンの口から、キメラ=アントの繭(約5000)が回収されていたこと、パリストンがそれを使って何かを楽しもうとしているらしいことが語られる |
| 32巻 No.335 | 選挙に勝つが、チードルを副会長に指名した直後に辞任。会長はチードルに |
| 32巻 No.335 | 辞任のあと、チードルに、副会長でいたのはネテロとの駆け引きを楽しみたかったからだ、という趣旨の本音を明かす |
| 32巻 No.340 | ジンとともに十二支んを抜け、暗黒大陸をめざすビヨンド=ネテロの側につく |
| 33巻 No.343 | 人から嫌われることに喜びを感じるという、自分の風変わりな性分を本人が隠さずに話す |
ここからわかるのは、少なくとも会長の座そのものは目的ではなかったということです。勝ったのに、すぐ手放しているからです。
ジンの見立て(32巻 No.331)
選挙の終盤、ジンはチードルにパリストンの見方を語ります。
ジンの見立ての要点は、パリストンは勝ち負けより楽しむことを求める人物で、その点でジン自身やネテロと近い、というものです。さらにジンは、残った候補の中でネテロの考えにいちばん近いのはパリストンだ、という趣旨のことも口にします。
真面目に協会を立て直そうとしているチードルたちからすれば、受け入れにくい見方です。ただ、この見立ては、辞任したあとにパリストン自身が明かした本音と、よく重なっています。
ヨミコミの読み
ここからはヨミコミの解釈です。
パリストンにとって選挙は、ネテロがいなくなった協会で、ネテロとの駆け引きの続きをする場だったのではないか、と考えます。周りをかき回して困らせ、最後には勝ちを手放す。ルールを守りながら、ルールの中で相手をかき回すやり方は、ネテロの遊び方によく似ています。ジンの見立てとも重なる読み方です。
だからこそ、ネテロがいない協会にとどまる理由がなくなった。そう読むと、会長の座を手放して、No.340 でビヨンド(ネテロの息子)の側へ移る流れにも筋が通ります。次の遊び相手を、ネテロの影が残る場所に探しに行ったようにも見えるのです。
もう一つ大事なのは、ジンもパリストンも「楽しむ側」の人間として描かれている点です。ジンは十二支んの中で一人だけ、パリストンの動きを最初から面白がっていたように読めます。選挙編は、同じ種類の人間であるジンとパリストンの勝負として読むと、ぐっとわかりやすくなります。
まだわかっていないこと
- キメラ=アントの繭を何に使うつもりなのか:No.331 で存在が明かされますが、39巻までに使い道は描かれていません
- ビヨンドの側で何をしようとしているのか:暗黒大陸編でも、パリストン本人の狙いはまだはっきりしていません
このあたりを「協会の乗っ取り」「人類への嫌がらせ」などとする説も見かけますが、作中で答えは出ていません。ヨミコミでは仮説として扱います。暗黒大陸編の流れは「暗黒大陸編は何巻から?五大厄災と、作中で明かされたこと」で整理しています。
ジンの言葉から読む選挙編
選挙編は、ゴンの父ジンが物語の表に出て、本格的に動く編でもあります。ルールを仕込み、パリストンと張り合い、レオリオに殴られ、世界樹の上でようやくゴンと向き合う。
ここまで顔を見せなかったジンの流儀は、第8巻 No.66 のカセットテープや、第18巻 No.185 でゴンがカイトのもとへ飛ばされる仕掛けから続いています。選挙編のジンは、その流儀を最後まで変えない人物として描かれています。 → 録音の中の父が、変わらないと言い切ったもの(第8巻 No.66) → ゲームクリアの先に待っていた、父の意地悪な仕掛け(第18巻 No.185)
アニメは何話?
| 範囲 | |
|---|---|
| 2011年版アニメ | 第137話〜第148話(原作 第30巻 No.319〜第32巻 No.339) |
| 1999年版アニメ | 選挙編はアニメ化されていません |
2011年版アニメは、選挙編の終わり(No.339)で最終回を迎えます。YouTubeのジャンプチャンネルでの2011年版の無料配信は、2026年9月28日時点で、選挙編(第137〜148話)は2027年1月22日〜2月19日にかけて順次配信される予定です。正確な公開期間は各動画の説明欄で確認してください。くわしくは「アニメはどこまで?」にまとめています。
よくある質問
Q. 選挙編は何巻から何巻まで?
A. 第30巻 No.319「抽選」から、第32巻 No.339「静寂」までです。30〜32巻の3冊、21話です。
Q. 選挙編の続きは何巻から?
A. 第32巻 No.340「特命」からです。ここから暗黒大陸編が始まります。
Q. 会長選挙で会長になったのは誰?
A. 選挙に勝ったのはパリストンですが、チードルを副会長に指名した直後に辞任したため、会長はチードルになりました(第32巻 No.335)。
Q. パリストンの目的は結局何?
A. 作中で確かなのは、会長の座そのものは目的ではなかったことです。ジンは、勝ち負けより楽しむことを求める人物だと見ています。キメラ=アントの繭の使い道など、先の狙いは39巻までに描かれていません。
Q. ゴンは治る?
A. 治ります。第32巻で、ナニカの力によって回復します。
どこまで覚えているか、試してみる
選挙編からも出題している中級クイズで、記憶を試してみてください。レオリオの一発、選挙の結末、世界樹の場面まで出てきます。
アルカが登場する初級、選挙編で執事ツボネの能力も出てくる念能力の読み方クイズもどうぞ。
まとめ
- 選挙編は第30巻 No.319「抽選」〜第32巻 No.339「静寂」。30〜32巻の3冊、21話。No.318「遺言」から読むと始まりがわかりやすい
- 「会長選挙」と「ゴン救出(キルアとアルカ)」の2本立て。ゴンの回復で2つの話がつながる
- 選挙に勝ったのはパリストン。直後に辞任して、会長はチードルに(No.335)
- パリストンの目的は、作中の行動から見て「会長の座」ではない。ジンは、勝ち負けより楽しむことを求める人物と見ている
- 繭の使い道やビヨンドの側での狙いは、39巻までに描かれていない。続きは第32巻 No.340 から