王位継承編は、登場人物が一気に増え、いくつもの争いが同時に動きます。そこに念のルールまで重なるので、「面白いのはわかるけれど、誰が何をしているのか追えなくなった」と感じやすい章です。
この記事では、王位継承戦を「何巻から」「何のために」「どんなルールで」の3点に絞って整理します。14王子の細かい情報は別の記事に分けたので、まずは全体の地図を手に入れてください。
読み終えたら、どこまで頭に入ったかをクイズで試せます。 → 王位継承戦クイズ(全10問)に挑戦する
王位継承戦は何巻から?【結論:33巻から。準備なら32巻の最終話から】
先に結論です。
| 知りたいこと | 巻・話 | ひとこと |
|---|---|---|
| 暗黒大陸編の始まり | 32巻 第340話「特命」 | 会長選挙・アルカ編の直後。ここから新章 |
| 王位継承戦の宣言 | 33巻 第348話〜第349話 | カキン国王が継承戦を宣言し、儀式とルールが示される |
| 船の出航 | 34巻 第359話「出航」 | ここから船内の争いが本格的に動き出す |
| この記事で扱う範囲 | 38巻(第400話)まで | 39巻以降の内容には触れません |
おすすめは「33巻から読み始める」こと。ただし、アニメ(2011年版)から来た人は、32巻の最終話・第340話だけは飛ばさないでください。アニメ化されていない暗黒大陸編の入口がここにあります(詳しくは「アニメはどこまで?続きは何巻から?」で整理しています)。
33巻の前半は、王位継承戦そのものよりも「なぜ暗黒大陸へ行くのか」「誰が船に乗るのか」の説明に多くのページが割かれています。ここを流し読みすると後で迷うので、少しゆっくり読むのがコツです。
そもそも王位継承戦とは?ひとことで言うと
「カキン帝国の14人の王子が、暗黒大陸へ向かう船の中で、次の王の座をめぐって争うサバイバル」です。
ポイントは3つだけ。
- 舞台は船の中:王族や大勢の乗客を乗せた巨大な船で、暗黒大陸へ向かう航海の途中に争いが起きる
- 参加者は14人の王子:全員がカキン国王ナスビー=ホイコーロの子で、母は8人の王妃に分かれる
- 勝ち残った者が王:最後まで生き残った王子が次の王になる、という宣言から始まる
「王子同士の殺し合い」と聞くと単純に見えますが、実際には王子は自分で戦うとは限らないのがこの章の特徴です。護衛、私設兵、守護霊獣、そして王子自身が身につけ始める念能力。王子の「駒」がどう動くかを読む話だと思うと、ぐっと入りやすくなります。
カキン帝国はなぜ王位継承戦をするのか【目的】
表向きの目的:暗黒大陸への進出
カキン帝国は、国王の名のもとに暗黒大陸への渡航を打ち出します。王族を乗せた船が暗黒大陸を目指す、というのが表の話です。
もう一つの目的:次の王を決める
その航海を舞台に、国王は「次の王を決める儀式」を始めます。王子たちにとって、この船は旅客船であると同時に戦場になります。
ハンター協会が関わる理由
暗黒大陸への渡航は、国際的に厳しく制限されています。ハンター協会は、渡航計画の中心人物ビヨンド=ネテロ(ネテロ前会長の息子)を管理・監視する立場で船に乗り込みます。王位継承戦とは別の思惑が同じ船にある、ということです。
王位継承戦のルールと「壺中卵の儀」
壺中卵の儀で守護霊獣を授かる
王子たちはそれぞれの壺を使った儀式を受けます。これが「壺中卵の儀」です。儀式によって、各王子に「守護霊獣」が1体ずつ宿る。これが王位継承戦の最大のルールであり、最大の難所です。
守護霊獣とは何か
守護霊獣は、ざっくり言えば王子ごとに宿った念獣です。
- 王子を守る存在で、それぞれ固有の能力を持つ
- 王子本人には、自分の守護霊獣が見えない
- 姿や能力は、宿主である王子の性格を反映したものになる(作中で説明あり)
守護霊獣にかかる2つのルール
守護霊獣には「しないこと」が決められています(35巻 第362話)。
- 守護霊獣同士は殺し合わない
- 守護霊獣は、ほかの王子(守護霊獣が宿っている人)を直接攻撃しない
このルールがあるからこそ、王子たちは護衛・私設兵・自分の念能力といった「守護霊獣以外の駒」で勝負する必要が出てきます。ここが王位継承戦を戦略ゲームにしている部分です。
王位継承戦が「難しい」と言われる3つの理由
「難しい」と感じるのは、読解力の問題ではありません。同時に3層の争いが走っているからです。
理由1:王子同士の争い(14人・8人の母)
14人の王子は、母親(王妃)ごとにまとまって見えますが、同じ母を持つ王子同士でも協力するとは限りません。人数そのものより、「誰と誰が同じ母か」を押さえていないことが混乱の原因になりがちです。
まずは番号・名前・母親だけの早見表です。
| 番号 | 王子 | 母(王妃) |
|---|---|---|
| 1 | ベンジャミン | 第1王妃 ウンマ |
| 2 | カミーラ | 第2王妃 ドゥアズル |
| 3 | チョウライ | 第3王妃 トウチョウレイ |
| 4 | ツェリードニヒ | 第1王妃 ウンマ |
| 5 | ツベッパ | 第2王妃 ドゥアズル |
| 6 | タイソン | 第4王妃 カットローノ |
| 7 | ルズールス | 第2王妃 ドゥアズル |
| 8 | サレサレ | 第5王妃 スィンコスィンコ |
| 9 | ハルケンブルグ | 第2王妃 ドゥアズル |
| 10 | カチョウ | 第6王妃 セイコ |
| 11 | フウゲツ | 第6王妃 セイコ |
| 12 | モモゼ | 第7王妃 セヴァンチ |
| 13 | マラヤーム | 第7王妃 セヴァンチ |
| 14 | ワブル | 第8王妃 オイト |
生死、母親別の相関図、名前が明かされた能力は「王位継承戦のキャラ一覧と相関図」にまとめています。
理由2:船の外から来た勢力
船の上には王子とその関係者以外にも、別の目的を持つ人たちが乗っています。
- クラピカ:第14王子ワブルの護衛として乗船(理由は次の項目で)
- 幻影旅団:仲間を殺したヒソカへの報復(と財宝)を狙って乗船
- ヒソカ:旅団とマフィアが船内でヒソカを捜している(本人の動きは、ここではネタバレを避けて伏せます)
- マフィア:カキンの三大マフィアがそれぞれ王子を後ろ盾にして、船内で抗争する
クラピカが船に乗っている理由
クラピカの目的は、同胞クルタ族の緋の眼を取り戻すことです。その緋の眼を持っているのが、第4王子ツェリードニヒだとわかります(33巻 第343話「勧誘」)。王族に近づくため、クラピカは第8王妃オイトに雇われ、第14王子ワブルの護衛として船に乗ります(33巻 第350話「王子」)。
つまりクラピカは、いちばん力の弱い王子を守りながら、いちばん危険な王子に近づこうとしている人物です。この二重の立場が、クラピカ視点の場面を緊張感のあるものにしています。
理由3:念のルールが増える
守護霊獣のルール、王子が新たに覚える念、クラピカが護衛たちに向けて開く念の講習。ルールの説明がそのまま伏線になっているため、読み飛ばすと後の展開が理解できなくなります。能力名の読み方は「念能力の読み方一覧」で確認できます。
迷わず読み進めるための3つのコツ
コツ1:「王子の番号」で覚える
名前より第〇王子という番号で覚えるほうがラクです。「第1はベンジャミン、第4はツェリードニヒ、第14はワブル」の3人を先に固定すると、残りはその周辺として配置できます。
コツ2:「誰がどの層にいるか」だけメモする
船は1層〜5層に分かれていて、王族は最上層の1層にいます。誰が今どの部屋・どの層にいるかだけを書き出すと、同時進行の場面が一本の線につながります。
コツ3:「守護霊獣の能力」と「王子本人の念」を分けて整理する
混乱の多くは、この2つを同じものとして読んでしまうことから起きます。守護霊獣=儀式で宿ったもの/念能力=本人が身につけるものと分けるだけで、戦いの読み方が変わります。
王位継承戦の見どころ(ネタバレ控えめ)
- 戦わない戦い:王子が直接手を下す場面は少なく、情報・交渉・配置で勝負が動く
- クラピカの立ち位置:護衛でありながら自分の目的も抱え、寿命を削る能力を使う緊張感
- 1陣営だけを追う読み返し方:たとえば「ツェリードニヒとその護衛」だけを追って読み返すと、王子の成長の速さと怖さがはっきり見えてきます
王位継承戦の現在地(38巻・第400話時点)
38巻の時点で、王位継承戦は決着していません。船もまだ航海の途中です。
死亡した王子は3人です(脱落した順)。
- 第12王子モモゼ(35巻 第368話「凶行」)
- 第8王子サレサレ(37巻 第382話「覚醒」)
- 第10王子カチョウ(37巻 第383話「脱出」)
ほかの11人は、38巻時点で生存しています。
まずは腕試し:王位継承戦クイズ(全10問)
ここまで読んで「全体の地図は入った」と感じたら、クイズで試してみてください。 王子の番号、守護霊獣の仕組み、船の上の勢力。10問中8問以上とれたら「読み込み派」の判定です。間違えた問題は、この記事とキャラ一覧の記事で答え合わせができます。
まとめ
- 王位継承戦は33巻から。アニメから来た人は32巻の第340話から読むと取りこぼしがない
- 争いの本質は「14人の王子が船の中で、次の王の座をかけて生き残りを争う」こと
- 守護霊獣は守護霊獣同士で殺し合わず、ほかの王子を直接攻撃しない。だから王子は護衛や念で勝負する
- 難しさの正体は「王子同士」「船の外の勢力」「念のルール」の3層同時進行
- 番号で覚える・居場所をメモする・守護霊獣と念を分ける、の3つで読みやすくなる
王子一人ひとりの関係は「王位継承戦のキャラ一覧と相関図」で整理しています。