「古代兵器って結局なに?」「ウラヌスの正体はわかったの?」
古代兵器は、ワンピースの中でも、作中の事実と読者の予想がいちばん混ざりやすい話題のひとつです。3つの名前が出そろったのは魚人島編ですが、それぞれの中身が明かされた量には大きな差があります。
この記事では、3つの兵器を並べて比べるのではなく、作中で古代兵器について何が明かされてきたかを、巻・話の順に流れでたどります。扱うのは単行本115巻(第1179話)までの内容だけです。ウラヌスの正体などの仮説は、最後に仮説だとわかる形で分けて扱います。
結論:古代兵器とは
古代兵器は、プルトン・ポセイドン・ウラヌスという、いずれも神話の神の名を持つ3つの兵器です。どれも、使い方によっては世界を大きく変えてしまう力として語られます。プルトンとポセイドンの在りかは、一部の歴史の本文(ポーネグリフ)に記されていました。
115巻の時点で、中身まで作中ではっきりしているのは2つです。プルトンは、はるか昔に造られた戦艦で、ワノ国の地下に眠っていることが語られています。ポセイドンは、魚人島の王女しらほしのことでした。一方、ウラヌスは名前以外がほとんど明かされていません。
そして110巻では、ベガパンクが、古代兵器はいまも存在していると世界に向けて語ります。古代兵器は過去の伝説ではなく、今の物語の問題になりつつある、と読めます。
何巻何話で読める?明かされた順の早見表
| 巻・話 | 場面 | ここでわかったこと |
|---|---|---|
| 21巻 第192〜193話 | アラバスタ | クロコダイルがプルトンの名を出し(第192話)、それが古代兵器だと語られる(第193話) |
| 22巻 第203話 | アラバスタ・葬祭殿 | ロビンが歴史の本文を読み、プルトンのことは書かれていないと偽る |
| 32巻 第301話 | 空島 | シャンドラの歴史の本文に、ポセイドンの在りかが記されていた |
| 36巻 第344話・37巻 第355話 | ウォーターセブン | アイスバーグがプルトンの設計図を持っていると明かし、トムから託された経緯が回想で描かれる |
| 41巻 第395話 | オハラ(回想) | 世界政府が、歴史の本文の研究を禁じる名目に古代兵器を挙げる |
| 41巻 第399話 | エニエス・ロビー | 設計図を受け継いできた目的が語られ、フランキーが設計図を燃やす |
| 66巻 第649〜650話 | 魚人島 | ポセイドンの正体がしらほしだとわかり(第649話)、3つの名前がそろう(第650話) |
| 104巻 第1053・1055話 | ワノ国 | プルトンがワノ国の地下に眠っていると語られる |
| 105巻 第1060話 | 世界情勢 | ルルシア王国が、空からの光で一瞬にして消える |
| 110巻 第1115〜1116話 | エッグヘッド | ベガパンクが、古代兵器はいまも存在していると語り、ルルシア王国の消滅にも触れる |
ここからは、この順番で見ていきます。
アラバスタ:プルトンの名前が出る(21〜22巻)
古代兵器という言葉が物語に出てくるのは、アラバスタ編です。国を乗っ取ろうとしていたクロコダイルの本当の狙いが、古代兵器プルトンだったことがわかります。クロコダイルがコブラ王にプルトンの在りかを問いただすのが21巻 第192話、それが島ひとつを跡形もなく消せる古代兵器だと語られるのが第193話です。
クロコダイルは、アラバスタの王家の墓にある歴史の本文に、プルトンのことが書かれていると考えていました。ところが、それを読んだロビンは、プルトンについては何も書かれていないと答えます(22巻 第203話)。
ロビンがこのとき本当のことを言っていなかったと読者がはっきり知るのは、ずっと後です。104巻のワノ国で、ロビン自身が、アラバスタの歴史の本文には、プルトンがワノ国にあると記されていたと語ります(第1053話)。80巻以上をまたいで、アラバスタの場面の意味が変わった形です。
空島:ポセイドンの在りか(32巻)
空島の黄金郷シャンドラにも、歴史の本文がありました。それを読んだロビンは、そこに古代兵器ポセイドンの在りかが記されていたことを明かします(32巻 第301話)。
ただし、この時点では、ポセイドンが何なのかはわかりません。わかったのは、アラバスタと空島という離れた場所の歴史の本文に、それぞれ別の古代兵器のことが刻まれていた、ということです。
ウォーターセブンとエニエス・ロビー:プルトンの設計図(36〜41巻)
ウォーターセブン編では、プルトンの設計図が物語の中心に出てきます。36巻 第344話で、アイスバーグが古代兵器プルトンの設計図を持っていることを明かし、プルトンがはるか昔にこの島で造られた戦艦だと語られます。37巻 第355話からの伝説の船大工トムの回想では、トムがその設計図をアイスバーグとフランキー(カティ・フラム)に託した経緯が描かれます。設計図が、万一プルトンがよみがえったときに対抗するための備えとして船大工のあいだで受け継がれてきたものだと語られるのは、41巻 第399話です。
政府側はその設計図と、歴史の本文を読めるロビンの両方を手に入れようとします。そして同じ41巻 第399話で、設計図を託されていたフランキーは、それを燃やしてしまいます。
同じ41巻のオハラの回想では、世界政府が歴史の本文の研究を禁じる名目として、古代兵器がよみがえる危険を挙げています(第395話)。歴史の本文を読める人物がいれば、古代兵器の在りかがわかってしまう。ロビンが幼いころから追われ続けた理由の一つが、ここで古代兵器とつながります。オハラの回想の全体は「空白の100年とは?」で整理しています。
→ 名場面ノート:生きることを諦めかけた人が、助けを求めた日(41巻 第398話)
魚人島:ポセイドンの正体と、3つの名前(66巻)
魚人島編の終盤で、古代兵器の話は大きく動きます。
32巻で在りかだけが語られていたポセイドンの正体は、魚人島の王女しらほしでした(66巻 第649話)。しらほしは、海王類と言葉を交わし、従わせる力を持って生まれた人魚です。古代兵器は機械だけとは限らず、人として生まれる力でもあったことがわかります。
続く第650話で、ロビンがプルトン・ポセイドン・ウラヌスという3つの古代兵器の名前を挙げ、3つの名前がそろいます。ただし、ウラヌスについてわかったのは、ここでも名前だけでした。
この魚人島の歴史の本文には、800年前のジョイボーイが人魚姫に宛てた謝罪文も刻まれていました(第649話)。詳しくは「ジョイボーイとは?作中の記述を巻・話の順に」でたどっています。
ワノ国:プルトンはワノ国の地下に(104巻)
ワノ国編の終わりで、プルトンの在りかが語られます。
第1053話で、ロビンがワノ国にプルトンがあるはずだと尋ねると、元将軍の光月スキヤキはそれを認めます。続く第1055話「新時代」では、プルトンがワノ国の地下深くに眠っていること、そしてワノ国の「開国」とは、国を囲む壁を壊し、古代兵器を外へ出すことを意味していたことが語られます。
ワノ国は、長く国を閉ざしてきた国でした。その鎖国の意味が、古代兵器の話と一本の線でつながった場面です。スキヤキ自身も、自分が話せるのは将軍家に伝わってきたことまでだと話しています。壁が造られた理由は、この時点でも明かされていません。
ルルシア王国の消滅と、ベガパンクの放送(105巻・110巻)
空からの光で消えた国(105巻 第1060話)
エッグヘッド編の入り口で、ルルシア王国が、空から降り注いだ光によって一瞬で消えてしまう場面が描かれます。指示を出したのは世界政府の頂点の側で、その国は最初から存在しなかったことにされました。
ここで大事なのは、この兵器の名前が、作中で一度も示されていないことです。のちにベガパンクは、盗まれたマザーフレイムを動力に古代兵器が使われたと推測しますが(110巻 第1116話)、それがどの古代兵器かは語っていません。
古代兵器は、いまも存在している(110巻 第1114〜1116話)
エッグヘッドからのベガパンクの放送で、古代兵器が再び語られます。第1114話「イカロスの翼」では、いま起きている海面の上昇は自然のものではなく、自分の一つ目の罪に関わっていると語ります。
続く第1115話「大陸の断片」では、空白の100年のあいだに海面が200メートルも上がったこと、その原因は古代兵器だったこと、そして古代兵器がいまも存在していることを語ります。
さらに第1116話「葛藤」で、ベガパンクは自分が生み出したエネルギーマザーフレイムの一部が盗まれたこと、その後ルルシア王国が消えたことから、マザーフレイムが古代兵器の動力に使われたと推測し、自分もその加担者だと語ります。
21巻では「悪党が狙う伝説の兵器」だった古代兵器が、ここで世界が海に沈むかどうかに関わる、今の問題として語られるようになった、と読めます。
ここからは仮説:作中でまだ確定していないこと
ここまでが、115巻の時点で作中に描かれたことと、それを踏まえたヨミコミの読みです。ここから先は、作中では確定していないことです。
仮説1:ルルシア王国を消した兵器はウラヌス
ネット上でよく見かけるのが、105巻 第1060話でルルシア王国を消した兵器こそウラヌスではないか、という考えです。空から攻撃が降ってきたことと、ウラヌスが空の神の名であることが、主な根拠として挙げられています。
一方で、作中でこの兵器がウラヌスだと呼ばれた場面は、115巻の時点でありません。ベガパンクが語ったのも、マザーフレイムを動力に古代兵器が使われたという推測までで、どの古代兵器かは特定していません(第1116話)。
仮説2:海面を上昇させたのは、3つのうちどの古代兵器か
ベガパンクは放送で、空白の100年のあいだの海面上昇は古代兵器によるものだと語りました(第1115話)。ただし、それがプルトン・ポセイドン・ウラヌスのどれだったのか、ひとつだったのか複数だったのかは語っていません。ネット上では、名前以外が明かされていないウラヌスと結びつける考察も見かけますが、作中で示された根拠はありません。また、ベガパンクの話は作中の人物が語った説明であり、それがすべての真相だと作中で確定したわけではありません。
作中で答えが示されていないこと
- ウラヌスが何なのか、どこにあるのか
- 3つの古代兵器を、誰が、なぜ造ったのか
- ワノ国の壁がなぜ造られたのか
この記事では、こうした点を予想で埋めることはしません。考察を読むときは、どの巻・どの話の、どの描写を根拠にしているかを確かめると、事実と推測が混ざらずに済みます。新しい巻で事実が明かされたら、確認してから追記します。
よくある質問
Q. 古代兵器は何種類?
A. プルトン・ポセイドン・ウラヌスの3つです。3つの名前がそろうのは66巻 第650話の魚人島編です。
Q. 古代兵器が初めて出てくるのは何巻何話?
A. 21巻 第192話です(アラバスタ編)。クロコダイルがプルトンの名を出し、続く第193話で、それが古代兵器だと語られます。
Q. プルトンはどこにある?
A. ワノ国の地下深くに眠っていると、光月スキヤキが語っています(104巻 第1055話)。
Q. ポセイドンの正体は?
A. 魚人島の王女しらほしです(66巻 第649話)。海王類と言葉を交わし、従わせる力を持っています。
Q. ウラヌスの正体は判明した?
A. 115巻の時点で、作中では明かされていません。ルルシア王国を消した兵器がウラヌスだという考察は多いものの、作中でそう呼ばれた場面はありません。
オハラの回想、覚えていますか
ロビンの故郷オハラで何が起きたのかを問う問題が入った中級クイズです。一度通読した人なら思い出せる、各編の名場面から出題します。
古代兵器と同じく歴史の本文に刻まれた時代については「空白の100年とは?明かされた事実を順にたどる」で、巻の順に整理しています。
まとめ
- 古代兵器は、プルトン・ポセイドン・ウラヌスという神の名を持つ3つの兵器
- 21〜22巻:アラバスタでプルトンの名前が出る。32巻 第301話:空島の歴史の本文にポセイドンの在りか
- 36〜41巻:ウォーターセブンで受け継がれたプルトンの設計図を、フランキーが燃やす(第399話)
- 66巻:ポセイドンの正体はしらほし。3つの名前がそろう
- 104巻 第1055話:プルトンはワノ国の地下。開国は壁を壊して古代兵器を外へ出すことだった
- 110巻 第1115〜1116話:ベガパンクが、古代兵器はいまも存在すると語り、マザーフレイムが古代兵器に使われたと推測する
- ウラヌスの正体、ルルシア王国を消した兵器の名前は、115巻の時点でまだ確定していない