「覇気って何種類あるの?」「見聞色と武装色の違いは?」「最初に出てきたのはどこ?」
覇気は、いまのワンピースの戦いを読むうえで欠かせない力です。ただ、最初から3種類がそろって登場したわけではありません。言葉だけが先に出て、別の名前で呼ばれた力があり、何年もたってから一つの体系として説明された。そういう順番で、少しずつ形になってきた力です。
この記事では、使えるキャラクターや強さを並べるのではなく、3種類の覇気が、それぞれどの巻・どの話で描かれ、説明されたかを順に整理します。扱うのは単行本115巻(第1179話)までの内容だけです。
結論:覇気とは
覇気は、人の体に宿る気配や気迫を、戦いの力として引き出したものです。作中では次の3種類に分けて説明されています(61巻 第597話)。
| 種類 | どんな力か | 誰が持つか |
|---|---|---|
| 見聞色 | 相手の気配を、より強く感じ取る力 | 鍛えれば誰でも引き出せる可能性がある |
| 武装色 | 覇気を体や武器にまとい、守りと攻めを強める力。自然系の能力者の実体もとらえられる | 鍛えれば誰でも引き出せる可能性がある |
| 覇王色 | 相手を威圧し、力の差が大きい相手を気絶させる力 | 生まれつきの資質を持つ、ごく一部の人だけ |
覇気という仕組みが説明されたのは61巻ですが、その前から、のちに覇気だとわかる力は作中のあちこちに出ていました。ここからは、その順番をたどります。
何巻何話で読める?覇気が描かれた順の早見表
| 巻・話 | 場面 | ここでわかったこと |
|---|---|---|
| 25巻 第234話 | ジャヤ | 「覇気」という言葉が初めて出る(黒ひげがルフィを評して使う) |
| 26巻 第246話 | 空島 | 神官サトリが心網(マントラ)を使う。のちに見聞色と同じ力だとわかる |
| 45巻 第434話「白ひげと赤髪」 | 白ひげの船 | シャンクスが歩くだけで、船員たちが次々に気を失う |
| 53巻 第519話「王の資質」 | アマゾン・リリー | ルフィが周りの者を気絶させ、覇王色の覇気という名前が出る |
| 61巻 第597話「3D2Y」 | ルスカイナ島 | レイリーが見聞色・武装色・覇王色の3種類を説明する |
| 93巻 第940話「反逆の火種」 | ワノ国・兎丼 | ヒョウ五郎が、ワノ国では覇気を流桜と呼ぶことを教える |
| 100巻 第1010話「覇王色」 | ワノ国・鬼ヶ島 | 覇王色を体にまとう戦い方が描かれる |
| 111巻 第1122話「イザッテトキ」 | エッグヘッド | エメトが、ジョイボーイに託されていた覇気を放ち、五老星を押し戻す |
ここからは、言葉の登場と、3種類それぞれの流れを順に見ていきます。
「覇気」という言葉が出たのは25巻
作中で「覇気」という言葉が初めて出てくるのは、25巻 第234話です。ジャヤで麦わらの一味と出会った黒ひげ(ティーチ)が、ルフィの手配書を見て語る場面で、この言葉を使います。
ただし、この時点の「覇気」は、ふつうの日本語の意味(人を圧倒する気迫)と区別がつきません。特別な力の名前として使われていると読者が知るのは、ずっと後のことです。
さらにさかのぼると、1巻 第1話には、シャンクスが海の怪物をひとにらみで追い払う場面があります。第1話の時点でこれが覇気だと説明されたわけではありませんが、のちの説明と照らすと、覇気に近い力とも読める場面です(作中で覇気だと明言されたわけではありません)。
見聞色の覇気:空島の心網から始まった
26巻:別の名前で先に登場した(第246話〜)
見聞色の覇気は、覇気という名前より先に、別の名前で物語に出てきた力です。
空島編で、神エネルに仕える神官たちは、相手の動きを先読みするように攻撃をかわします。神官サトリが登場する26巻 第246話から、この力は心網(マントラ)と呼ばれていました。相手の気配や声を聞き取ることで、次の動きがわかる。空島では、神官やエネルの特別な技として描かれています。
61巻:心網と見聞色がつながる(第597話)
頂上戦争のあと、ルスカイナ島で修行を始めるルフィに、レイリーが覇気を説明します。その中で、相手の気配を強く感じる力が見聞色と呼ばれ、空島で心網と呼ばれていたものと同じ力だとわかります。
35巻分をまたいで、空島の特技が、世界中の強者が使う力の一つだったことが明かされた形です。
89巻:未来が少し見える見聞色
ホールケーキアイランド編のカタクリとの戦いでは、見聞色を鍛え抜いた先に、少し先の未来まで見える段階があることが描かれます。カタクリはこの力で攻撃を先読みし、ルフィも戦いの中でその域に近づいていきます。89巻 第894話では、レイリーとの修行の回想をはさみながら、ルフィの見聞色がカタクリに追いつきます。気配を感じる力が、極めれば先読みの域に達する。見聞色にも段階があることがわかる戦いです。
武装色の覇気:61巻で名前が付き、ワノ国で深まる
61巻:守りと攻めを強める力として説明される(第597話)
武装色の覇気は、61巻 第597話でレイリーが3種類を説明する中で、名前と中身がはっきりします。覇気を体や武器にまとわせて硬くし、守りにも攻めにも使う力です。
この説明で大きかったのは、武装色をまとえば、自然系の能力者の実体をとらえられるという点でした。それまでの物語では、体を煙や砂に変えて攻撃をすり抜ける自然系の能力者に対して、ルフィたちは相手の弱点を探して戦ってきました。武装色の説明で、その前提が変わります。
93〜94巻:ワノ国の流桜(第939〜947話)
ワノ国編の兎丼の採掘場で、ルフィはヒョウ五郎から覇気の使い方を学びます。第939話でヒョウ五郎は覇気の扱い方を見せ、93巻 第940話「反逆の火種」で、ワノ国では覇気を流桜と呼び、そこには流れるという意味があることを教えます。
流桜の要点は、覇気を体の表面にまとうだけでなく、流すように使うことでした。94巻 第946話で、ビッグ・マムに追い詰められたルフィは、とっさに自分とヒョウ五郎の首輪を外します。続く第947話で、それが覇気を相手の内側まで流して壊す使い方だったことが語られ、覇気の使い方に段階があることも説明されます。ただし、この時点のルフィはまだ使いこなせてはいません。
覇王色の覇気:「王の資質」として名前が出る
45巻:シャンクスの場面(第434話)
45巻 第434話「白ひげと赤髪」では、白ひげの船に乗り込んだシャンクスが歩いていくだけで、船員たちが次々に気を失います。白ひげ海賊団の側がこれを「覇気」と呼ぶものの、覇王色という名前はまだ出ていません。のちの説明と照らすと、覇王色と同じ種類の力として読める場面です。
53巻:名前が初めて出る(第519話「王の資質」)
覇王色という名前が初めて出るのは、アマゾン・リリー編です。闘技場で怒ったルフィの周りで、九蛇の戦士たちが次々に気を失い、その力が覇王色の覇気だと語られます。話の題名どおり、王になる者の資質として扱われる力です。
ルフィ自身は、この時点で自分が何をしたのかをわかっていません。無意識に出てしまった力が、2年の修行を経て、意識して使う力に変わっていきます。
61巻:3種類の一つとして説明される(第597話)
レイリーの説明で、覇王色はほかの2種類とは違い、生まれつき資質を持つ者にしか使えない力として位置づけられます。見聞色と武装色は鍛えれば誰でも引き出せる可能性があるのに対し、覇王色だけは素質が前提になる。この違いが、3種類の分け方の土台です。
100巻:覇王色を体にまとう(第1010話「覇王色」)
ワノ国編の鬼ヶ島で、カイドウと戦うルフィは、覇王色を武装色のように体にまとって攻撃する戦い方にたどり着きます。カイドウは、覇王色を持つ者の中でも、それができるのはひと握りの強者だけだと語ります。
53巻では周りを気絶させる力として描かれた覇王色が、ここでは体にまとって相手に直接打ち込む力として描かれます。53巻から100巻まで、50巻近くをかけて、覇王色の描かれ方が一段深まった、とヨミコミは読んでいます。
ルフィはいつから覇気を使えるようになった?
ルフィと覇気の関係を巻の順に並べると、次のようになります。
- 53巻 第519話:覇王色を、自分でも気づかないまま出す(作中で覇王色の覇気だと語られる最初の場面)
- 61巻 第597話:レイリーのもとで、3種類の覇気の修行を始める
- 93〜94巻:ワノ国で流桜を学び、武装色の使い方を一段深める
- 100巻 第1010話:覇王色を体にまとう戦い方にたどり着く
2年の修行のあと、ルフィは見聞色・武装色・覇王色のすべてを使って戦うようになります。ただし、作中でルフィの覇気の強さが順位づけされているわけではありません。この記事では、強さの比べ合いには踏み込みません。
流桜と覇気の違いは?
ヒョウ五郎の説明では、流桜はワノ国での覇気の呼び名です(93巻 第940話)。別の種類の力が新しく出てきたわけではありません。
一方で、ワノ国で教わった流桜は、武装色を体の外に流して相手の内側に届かせる、という使い方の深さを伴って描かれました。ここからはヨミコミの読みですが、呼び名が違うだけでなく、ワノ国ではその先の使い方まで伝わっていた、と読めます。61巻の説明が覇気の「地図」だとすれば、ワノ国の流桜は、その地図の上で一歩先へ進むための「歩き方」を教えた場面だったと言えます。
エメトに託されていた覇気(111巻)
エッグヘッド編の決着の場面で、古代の機械兵エメトは、800年前の人物ジョイボーイから託されていた覇気を放ちます(111巻 第1122話「イザッテトキ」)。その覇気は、エッグヘッドに来ていた五老星(土星を除く)を聖地マリージョアまで押し戻すほどのものでした。
それまで、覇気は使う本人がその場で放つ力として描かれてきました。ここでは、800年前の人物の覇気が、機械兵の中に残されていたことになります。詳しい流れは「ジョイボーイとは?作中の記述を巻・話の順に」で整理しています。
まだ描かれていないこと
115巻の時点で、覇気の仕組みがすべて説明されたわけではありません。たとえば、覇王色の資質がなぜ一部の人にだけ生まれるのか、覇気にどこまで先の段階があるのかは、作中でまだ語られていません。
覇気については、「第4の覇気があるのでは」といった考察も多く書かれています。この記事では、作中で説明されていないことを予想で埋めることはしません。新しい巻で説明が増えたら、確認してから追記します。
よくある質問
Q. 覇気は何種類?
A. 見聞色・武装色・覇王色の3種類です。61巻 第597話で、レイリーがルフィに説明しています。
Q. 「覇気」という言葉が初めて出たのは何巻何話?
A. 25巻 第234話です。ジャヤで黒ひげがルフィについて語る場面で使われます。ただ、この時点では特別な力の名前としては説明されていません。
Q. 覇王色という名前が初めて出たのは?
A. 53巻 第519話「王の資質」です。アマゾン・リリーの闘技場で、ルフィが周りの者を気絶させた場面で語られます。
Q. 心網(マントラ)と見聞色は同じ?
A. 同じ力です。空島編(26巻 第246話〜)で心網と呼ばれていた力が、61巻 第597話で見聞色の覇気と同じものだとわかります。
Q. 流桜とは?
A. ワノ国での覇気の呼び名です。93巻 第940話で、ヒョウ五郎がルフィに教えます。
Q. 覇王色を体にまとえるのは誰でもできる?
A. カイドウは、覇王色を持つ者の中でも、ひと握りの強者だけができることだと語っています(100巻 第1010話)。
細部まで覚えているか、試してみる
カタクリとの戦いをはじめ、各編の細かな場面から出題する上級クイズです。覇気が描かれた場面を、どこまで思い出せるか試してみてください。
ルフィが修行の2年を選んだ場面は、名場面ノート「約束の日を書き換えた船長の決断」で読み解いています。ルフィが覇王色を体にまとったワノ国の決戦の先は「負けたはずの戦いで、いちばん楽しそうに笑った瞬間」もあわせてどうぞ。
まとめ
- 覇気は見聞色・武装色・覇王色の3種類。見聞色と武装色は鍛えれば誰でも引き出せる可能性があり、覇王色は生まれつきの資質を持つ者だけ
- 25巻 第234話:「覇気」という言葉が初めて出る
- 26巻 第246話〜:空島の心網。のちに見聞色と同じ力だとわかる
- 53巻 第519話:アマゾン・リリーで、覇王色の覇気という名前が出る
- 61巻 第597話:レイリーが3種類をまとめて説明する
- 93〜94巻:ワノ国の流桜。100巻 第1010話:覇王色を体にまとう
- 覇王色の資質の由来や、覇気の先の段階は、115巻の時点でまだ描かれていない