ピッコロが爆発を控えた地球に一人で残ると決める場面は、アニメ『ドラゴンボールGT』第40話「地球爆発!! ピッコロの重大な決意」です。原作漫画にはない、アニメ『ドラゴンボールGT』の物語の中の場面です。この記事はネタバレを含むので、未視聴の方はご注意ください。
どんな場面か
地球の爆発まであと2週間となり、地球の人々はツフル星へ移り住む準備を進めます。ピッコロは、究極のドラゴンボールを消し去るため、ただ一人爆発する地球に残る決意を固めます。この記事では、第40話で描かれたこの決意までを扱います。
考察
ピッコロだけが引き受けられる役目
アニメ『ドラゴンボールGT』で描かれる事実として、究極のドラゴンボールは、神とピッコロ大魔王に分かれる前のナメック星人が作ったものとされています。第40話のピッコロは、その神と再び一つになっている自分が地球とともに死ねば、究極のドラゴンボールも消えると考えて、地球に残ります。
原作漫画では、神とピッコロ大魔王はもともと一人のナメック星人から分かれた存在で、大魔王の生まれ変わりであるピッコロと神は、どちらかが死ねばもう一方も死ぬ関係として描かれていました。のちに二人は再び一つになっています。
ここからはヨミコミの読みです。第40話のピッコロの決意は、この原作での設定の上に成り立っていると考えます。究極のドラゴンボールを消すという役目は、誰かが代わりに引き受けられるものではありません。神と一体になった者だけが果たせる役目であり、ピッコロはそれを自分に回ってきた仕事として受け止めています。英雄的な衝動というより、状況を冷静に見たうえでの判断として描かれているところに、ピッコロらしさがあります。
大魔王の分身から、地球を背負う者へ
原作のピッコロは、地球を支配しようとした大魔王の生まれ変わりとして登場しました。その後、サイヤ人編で悟飯をかばって倒れ(其之223)、やがて神と一つになり、地球を守る側に立つようになります。
ヨミコミは、アニメ『ドラゴンボールGT』第40話の決意を、この長い変化の延長線上で読みます。かつて地球を脅かす側にいた存在が、地球とドラゴンボールにまつわる後始末を、自分一人で引き受けようとしている。原作で悟飯をかばったとき、ピッコロは一人の子どもを守りました。第40話のピッコロは、地球の人々が新しい場所で生きていけるように、ドラゴンボールという仕組みそのものに区切りをつけようとしています。守るものの大きさが変わっても、自分が前に出るという選び方は変わっていません。
一人で残る、という選択の描かれ方
この場面の重さは、ピッコロがみんなと一緒に逃げるのではなく、一人で残ることを選ぶ点にあります。仲間と別の道を行くことを、ピッコロは自分で決めています。
ヨミコミの読みでは、ここに組織の中で役目を担う人の姿が重なります。全体のために誰かがやらなければならないことがあり、それが自分にしかできないと分かっている。そのとき、ピッコロは周りに相談して決めるのではなく、自分の中で決めてしまう。ピッコロの寡黙さと責任感が、そのまま決意の形になっていると考えます。
今の自分に置き換えると
家庭でも学校でも職場でも、自分にしかできない役目が回ってくることがあります。ピッコロの場面は、その役目の重さから目をそらさずに向き合う姿を描いています。
ただしこの場面は、自分を犠牲にすることを勧めるものではありません。現実の役目は、一人で背負い込まずに分け合えるものが多く、誰かに相談しながら決めていいものです。ひとりで抱え込んでつらいときや、自分がいなくなればいいと感じてしまうときは、信頼できる人や、厚生労働省「まもろうよ こころ」で紹介されている相談窓口に話してみてください。
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原作でピッコロが悟飯をかばった場面(其之223)と、アニメ『ドラゴンボールGT』の最終回(第64話)をあわせて読むと、ピッコロの歩みとGTの結末のつながりが見えてきます。